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「メタボリックシンドローム」という言葉を知っていますか。 最近、新聞やTVなどでも取り上げられることが多くなったメタボリックシンドロームですが、今、日本にはこのメタボリックシンドロームに該当する、またはその予備軍である人が約2000万人いると言われています。厚生労働省の調査によると、40~74歳までの中高年世代においては、男性では2人に1人、女性は5人に1人が該当すると言われており、まさに国民病と言っても過言ではありません。 |
メタボリックシンドロームとは、内臓に蓄積された脂肪により、様々な病気が引き起こされやすくなった状態のことを指します。 近年、脳梗塞や心筋梗塞、狭心症で亡くなる方が増えていますが、メタボリックシンドロームはこれらの病気の原因である動脈硬化を引き起こしやすいと言われており、結果的に様々な病気に結びついてしまうのです。 |
メタボリックシンドロームかどうかを診断するチェック項目があります。 まず、その中で最初の判断基準となる重要な項目が、胴回りのサイズです。 男性の場合85cm以上、女性は90cm以上の方は要注意。メタボリックシンドロームの元凶は内臓脂肪の蓄積であると言われているため、胴回りの測定は必要不可欠なのです。 |
※胴回りが上記数値以上で、かつ、1~3のうち2つ以上当てはまる場合はメタボリックシンドロームと診断されます。 |
まず、力を抜いたリラックスした状態で立ちます。軽く息を吐き、おへその位置の胴回りを測りましょう。一番細いところではなく、おへその位置で測るのがポイントです。 |
体に蓄積する脂肪には、内臓脂肪と皮下脂肪があります。 内臓脂肪はお腹の周りにつきやすく、蓄積しすぎるとお腹が丸くポッコリ出るためリンゴ型肥満、逆に皮下脂肪はおしりや太ももなどの下半身につきやすく、下に向かって膨らんでいるように蓄積するため洋ナシ型肥満とも呼ばれます。 メタボリックシンドロームに大きく影響しているのは"内臓脂肪"ですが、実はこの脂肪は生活習慣次第で比較的簡単に減らすことのできる脂肪でもあるのです。 わかりやすい例えで、内臓脂肪は日々の生活のための"普通預金"、皮下脂肪はいざという時のための"定期預金"と言われることもあります。これは、内臓脂肪は日頃の生活習慣などで簡単にたまる一方、生活の改善次第で減らすことができるためです。 一般的に内臓脂肪型(リンゴ型)肥満は男性に多く、皮下脂肪型(洋ナシ型)肥満は女性に多いと言われています。 内臓脂肪と皮下脂肪について詳しくはこちらから |
メタボリックシンドロームは生活習慣と密接に関係しています。まずは生活習慣を見直してみましょう。
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最近の研究により、「メタボリックシンドローム」と密接に関連している「アディポネクチン」が発見されました。 |
「アディポネクチン」は、脂肪細胞自身が分泌している善玉のアディポサイトカインで、コラーゲンとよく似た構造を持っています。「アディポネクチン」と名付けられ(アディポとは“脂肪”という意味です)、標準的な体格の人の血液中には多く存在します。 しかし、肥満になって、内臓脂肪が増加すると、反対に血液中のアディポネクチンは減少することが明らかになりました。 また、メカニズムはまだ解っていませんが、内臓脂肪からアディポネクチン合成阻害物質が分泌されている可能性があるようです。 アディポネクチンが低いほど心筋梗塞、狭心症、動脈硬化などの冠動脈疾患での死亡率が高くなります。 また糖尿病患者でもこの数値が低く、インスリン感受性が低いことも報告されています。 このように内臓脂肪とアディポネクチンといろいろな病気との相関が明らかになってきました。 また、内臓脂肪が多い肥満女性では約67%に月経異常が認められています。 |
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血液中のアディポネクチンを増加させるためには、減量し、その状態をある程度保つことが必要になります。 今後の生活習慣病の対策には内臓脂肪症候群対策というものが重要であり、脂肪細胞とうまく付き合っていくことが大切になります。 |